若い女性に増加中!がんの予防・治療法

がん検診と高血圧の減塩指導で胃がんは減少傾向へ

がん検診の普及、新しいタイプの抗がん剤の登場、内視鏡手術の進歩などにより、日本における胃がんの罹患率と死亡率は減少傾向にあります。1965年以降から胃がんを発症する人が減っているのは、冷蔵庫が一般家庭に広く普及したことにより塩漬けの食品を食べる機会が減ったことや高血圧の減塩指導なども要因と考えられています。

一方、急増しているのが大腸がんで、現在は胃がんを抜いて女性のがん死因の一位となっています。男性の死亡者数も肺がんを抜いて一位になるのは時間の問題とされています。

欧米に発症者が多くみられた大腸がんが日本でも急増している理由には、欧米風の高脂肪、高たんぱくの食事をとる日本人が増え、それが腸内細菌の活動を活発化させて発がん物質をつくるということが考えられます。

また食生活の欧米化により、食物繊維の豊富な和食をとる機会が減ったため、発がん物質を含む便の滞留期間が長くなり、がんを発症しやすくなったとも言われています。

胃がんの危険因子は、塩分の多い食事、喫煙、加齢、慢性胃炎、そして近年がんの発症との関係が注目されているピロリ菌への感染が挙げられます。大腸がんは、肥満や動物性脂肪の過剰摂取、便秘などがリスク要因となっています。

胃がん、大腸がんともに自覚症状はほとんどありません。大腸がんは排便時に出血を確認しても、痔と思って医療機関の受診が遅くなり、がんが進行してしまうケースも多くあります。

早期がんでは、口や肛門から内視鏡を入れて粘膜内のがんを切除する内視鏡粘膜切除術で治療が可能で、患者の負担が少ないので手術当日に退院することも可能です。内視鏡手術が難しい場合でも、腹腔鏡手術が普及していますので、以前のように腹部を大きく切開することはあまりありません。


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