若い女性に増加中!がんの予防・治療法

卵巣がんの検査と発症リスクを抑える経口避妊薬について

乳がんと異なり卵巣がんは、検診で早期発見することが難しいがんです。そのため、一般的には症状のない女性に対して卵巣がん検診は推奨されることはありません。発症の可能性が高いとされるBRCA1/2遺伝子に変異のある人に対しては、アメリカのNCCN(National Comprehensive Cancer Network)のガイドラインによって、30歳から経膣超音波検査と腫瘍マーカー(CA-125)の測定がすすめられています。

排卵の回数が多い女性ほど卵巣がんを発症しやすいとされています。排卵は妊娠で止まるため、子供を生んだ回数が多い女性ほど卵巣がんの発症リスクは低くなります。そこで、経口避妊薬を服用することではイランを抑制すると、同様に卵巣がんのリスクを低減できることがわかっています。経口避妊薬の服用は長期間になるほど効果を発揮し、服用を止めてもその効果は続くとされています。

一方で、乳がんが発症する可能性が増大するという専門家もおり、特にBRCA1遺伝子に変異があると、経口避妊薬による乳がんの発症可能性が高くなるという報告もあります。ただ乳がんの発症には影響しない、あるいはリスクを下げるという全く逆の研究結果をもあることから、乳がんと経口避妊薬の関連はまだ明らかになっていないのが現状です。

経口避妊薬を服用することにより、卵巣がんの発症リスクを低減させることは有効ですが、乳がんへの影響も考慮し、主治医と相談して服用期間を決めます。既にホルモンに依存したルミナルタイプの乳がんを発症している人は服用できません。血栓症のリスクが向上するため、高血圧の人、たばこを1日15本以上数35歳以上の方にも処方できません。

経口避妊薬の服用による副作用として一般的なのは、頭痛や吐き気、不正出血などがあります。経口避妊薬は様々な種類がありますので、自分に合わないと思った場合には医師に相談して薬を変えてもらいましょう。薬は28日間で1周期、1周期分で3000円前後の負担となります。


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