若い女性に増加中!がんの予防・治療法

肝炎、脂肪肝、肝硬変の発症予防ががんを防ぐ

通常、私たちが肝臓がんと名称を使用する場合、それは肝細胞がんを指しており、その多くは肝炎ウイルスに感染後、慢性肝炎や肝硬変を経て30年くらいを経ながら発症します。

国内の肝臓がんの患者の約2割が主に血液や精液を介してB型肝炎ウイルス、7割が血液を介してC型肝炎ウイルスに感染していて、約8割が肝硬変を合併しているといわれています。

肝臓の正常な細胞と繊維化した部分が混在し、表面が硬くなって血液の循環が悪くなるのが肝硬変です。肝硬変はアルコールを過剰に摂取する人がなるというイメージがありますが、実際はC型肝炎が原因の過半数を占めています。アルコールの飲みすぎや食べ過ぎ、運動不足などの生活習慣が深く関係しているのは脂肪肝です。

肝臓には痛みを感じる神経がほとんど存在しないため、肝臓がんを発症してもよほど進行しない限りは自覚症状を感じません。肝臓が沈黙の臓器と恐れられている理由はここにあります。

肝臓がんの多くは肝炎ウイルスの感染が原因ですので、予防には歯ブラシや剃刀など他人の血液が付着している可能性があるものを家族等で共有しない、性行為を行うときにはコンドームを着用することなどが大切です。

また多くの場合、脂肪肝や肝硬変を経て肝臓がんを発症することから、暴飲暴食や喫煙は極力避けるようにし、バランスの取れた食事と適度な運動を心掛けることも必要です。

C型肝炎のは、従来は治療の難しかった例でも、インターフェロンと抗ウイルス薬の併用により効果があげられるようになってきました。また、内視鏡手術の技術進歩により、肝硬変による肝不全や食道静脈瘤の出血による死亡率も着実に減少しています。

肝臓がんの治療は、肝機能が正常に保たれている場合には、腫瘍部分の摘出手術を行います。肝機能に障害がある場合には、がんの部分にエタノールを注入スして組織を死滅させたり、がんに酸素を供給している血管を塞いだり、冠動脈に抗がん剤を投与する、サイバーナイフによる放射線治療などの内科的局所療法が行われます。


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